ガダルカナル攻撃
17年8月25日
陸攻隊行動調書

各隊別


参考 
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海軍陸上攻撃機隊

発行 今日の話題社(昭和51年11月30日発行)
ラバウル
「ギ」号作戦(ガダルカナル飛行場攻撃)
17年8月25日 指揮官 鍋田美吉大尉(木更津空)


四空編成
中隊 小隊 機番号 操縦員 偵察員 電信員 搭整員
小川六三 上飛曹
山岸賢吉 二飛
吉武藤作 特中尉
金 勇二 二飛曹
斎藤 清 二飛
丸山重孝 二飛曹
大木荘茂 一飛
田中越重 一整曹
岡田源蔵 二整曹
原口信男 一飛曹
仁原政雄 二飛
黒田久 二飛曹
藤崎弘 二飛
康仁原精香 三飛曹 浜口友喜 一整曹
増淵精三郎 一飛曹
千野文雄  一飛
古市 治 特中尉
岸 徹夫 二飛
稲葉義宣 三飛曹
森春雄 一飛
沢辺二郎 二整曹
鬼頭重義 三飛曹
乃部信夫 二飛
小西良吉 二飛曹
草野長次 二飛
森 開 二飛
大曽根七朗 三整曹 小林高美 一整曹
西村 清 飛曹長
石島喜八郎 三飛曹
雨宮荘作 一飛曹
角谷栄助 二飛
湯沢武雄 二飛
矢島敏雄 二飛曹
中名主巽 三飛曹
池田 毅 一整曹
前田耕司 一飛曹
矢野文武 三飛曹
山下良彦 二飛曹
家田実雄 二飛
玉置福督 二飛曹
南屋敷勇太選 一飛
伊藤昭三 一整曹
長岡甚作 三整曹
四空行動調書
時間 行動
0515 一式陸攻六機離陸開始(ブナカナウ基地)
0615 基地上空発進
0700 零戦一二機偵察機一機ト合同
0940 ガダルカナル上空着
0952 爆撃終ル 帰途ニツク
1400 全機基地帰着
搭載爆弾 250キロX5   60キロX35 

敵防禦砲火ハゲシ 敵飛行場在地小型機一二機中八機ヲ弾幕ニテ覆フ
飛行場内ノ高角砲陣地ニ、数弾命中
ソノ他地上施設ヲ破壊セリ

木更津空編成
中隊 小隊 機番号 操縦員 偵察員 電信員 搭整員
鍋田美吉 大尉
金子 巌 二飛曹
岡 秀雄 大尉
光広敏雄 一飛曹
高島義 二飛
高村 充 飛曹長
横沢哲也 三飛曹
太田 守 一整曹
斎藤 純 三飛曹
川名 勇 三飛曹
横山恒人 一飛曹
西口正三 二飛 
及川 平 二飛曹
津上良夫 三整曹
小池長雄 三整曹
山中幸美 二飛曹
横山満敏 二飛
五十嵐恒 二飛曹
上高富明 一飛
佐々木義博 二飛
人見進 三飛曹 武政一郎 一整曹
有川俊雄 中尉
天野敏夫 一飛
長谷川藤春 飛曹長
平石芳春 二飛
岩切光義 二飛曹
田尻直喜 一飛
黒木富市 一整曹
小林利行 三整曹
佐藤元逸 一飛曹
山口一雄 二飛
長嶺惣弥 一飛曹
梶原定市 一飛
辻 繁 三飛曹
伊藤善男 一飛
上村三次朗 三整曹
新木 武 二飛曹
山下秋治 一飛
方寄藤次 一飛曹
中山定史 二飛
小林俊雄 二飛曹
長島英司 二飛曹
坂口春香 一整曹
菊池政一 三整曹
豊島商吉 一飛曹
佐藤純一郎 三飛曹
小川金之助 一飛曹
藤原藤助 二飛
布木円了 三飛曹
藤原武徳 三飛曹
椎名 光 一整曹
山田義武 一飛曹
栗原広治 二飛曹
栗田道昭 一飛曹
川路 豊 二飛
三浦徹市 三飛曹 圷 哲 三整曹
木更津空行動調書
時間 行動
0515 一式陸攻八機ブナカナウ基地発進
0700 零戦一二機偵察機一機ト合同
0920 三小隊一番機酸素吸入器故障ノタメ引キ返ス
0940 ガダルカナル飛行場爆撃
(一)弾幕中小型機八機撃破ト認ム
(二)飛行場内ノ高角砲陣地ニ、数弾命中
(三)ソノ他地上施設ヲ破壊セリ
0952 爆撃終ル 帰途ニツク
1400 七機ブナカナウ基地着
搭載爆弾 250キロX23  60キロX138


三沢空編成
中隊 小隊 機番号 操縦員 偵察員 電信員 搭整員
森田林次 大尉
狩谷 勝 一飛曹
岡田平治 特小尉
門脇正一 二飛
石橋二男 一飛曹
曽根茂登男 一飛
井手口宏 一整曹
井上力雄 一整
福重義徳 一飛曹
坂本 茂 二飛
吉田 永 一飛曹
津田性一 二飛
新林利夫 二飛
永吉 清 三飛曹 中野幹夫 二整曹
小野久雄 一飛曹
大江善児 二飛
西 義武 一飛曹
松尾康雄 二飛
藤原 勇 三飛曹
八郷静夫 一飛
平井国雄 二整曹 酸素吸入器
故障ノタメ
引キ返ス
芦田一夫 一飛曹
増村国三 三飛曹
加藤公平 一飛曹
萩野行夫 三飛曹
加藤正武 二飛
八尾常次郎 二飛曹
布花原正行 一飛
川島柳伍 一整曹
石田寿光 三飛曹
吉岡勝治 二飛
田中市治 二飛曹
水沼 弘 一飛
松本敏正 二飛
佐藤源平 三飛曹 菊池東一 二整曹
山田静男 二飛曹
川島津夫 一飛
高田康治 一飛曹
山本定利 二飛
高橋寿男 三飛曹
宮田茂男 一飛
木村 賢一 三整曹
小谷 立 飛曹長
渡辺久四朗 二飛
伊藤隆三 一飛曹
武田由春 一飛
板垣 孝 三飛曹
田村一夫 一飛
山田春雄 一整曹
遠藤真次郎 一整
棚橋岩翁 三飛曹
川島英章 二飛
田中 実 一飛曹
鈴鹿貞男 二飛
久保三男 三飛曹
熊見 宏 三飛曹
田中 明 一整曹
神長英二朗 三飛曹
小松 勉 二飛
町田忠雄 二飛曹
古野豊春 二飛曹
松井常一 二飛
神野政雄 三飛曹 大越竹治 二整曹
三沢空行動調書
時間 行動
0515 一式陸攻九機ブナカナウ基地発進
0700 零戦一二機偵察機一機ト合同
0800 モノ島
0915 ルッセル島
0940 ガダルカナル島ハンタ岬ヨリ進入ス
0953 爆撃終了
1130 ショートランド島
1255 基地天候不良ノタメ付近上空待機
1400 基地全機帰着
搭載爆弾 250キロX9   60キロX54 

全弾飛行場命中 小型機八機撃破


参考
海軍陸上攻撃機隊

発行 今日の話題社(昭和51年11月30日発行)
中攻隊のサムライたちより 著、小西良吉 二飛曹(のち少尉)

ガダルカナル島敵上陸のその時の様子が書いてあるので参考にしたい

「昭和17年8月7日米空母機が再びツラギを攻撃し、あまつさえ、対岸のガダルカナル島に上陸した
そんなバカな、話が違うぞ、搭乗員は騒いだ、味方航空隊の進出を知る我々である
すでに零戦3〜4機その島に進出を終わり、明日は三沢空の中攻隊が新飛行場に到着する、
豪州制圧の出城が落成寸前だ まさにとんびに油揚げさらわれた形であった。」
とある
本文にあるようにこの日の搭乗員表情が分る。

本をそのまま書けばいいのだが長くなるので短く編集し追加分も入れた。

この日はニューギニア南東部ラビ飛行場に対し爆撃が予定され、爆弾を積んでいた、
もとより攻撃目標は直ちに変更された、本来ならば敵上陸船団、護衛艦隊には雷撃がもっとも効果がある
しかし魚雷は間に合わないため、爆弾装備のまま、台南航空隊18機の直掩で一式陸攻27機で飛び上がった
このときは元山空の九六陸攻は後方に引き上げていた。
この日陸攻隊は高度6000でサボ島に進入し、このときの様子は昆虫の見本箱のようだった、そして
目標選択に迷うほどで爆撃進路にセットしたら、ピンで止められていた昆虫が再び動き出すようだった
まさに蜂の巣を突付いた状態だったいう
この日の爆撃の弾幕はジャングルように濃密だったが、戦果ほとんどなく1隻〜2隻にあたったようにも
と小西氏の本に書いてあるので、爆弾と魚雷では大きな差があったに違いない
グラマンに襲われれ陸攻隊3機未帰還、結局、敵だけが戦果を得た形になった。

8月7日の夕方三沢空がブナカナウに到着、
8月8日大型機雷撃隊の昼間攻撃、は被害が大きく26機中18機未帰還
三コ中隊の指揮官3人とも戦死したが戦果は、駆逐艦一隻(米軍記録)のみ

米軍の艦船の対空は珊瑚海海戦時より強力になり、四空および三沢空の被害(兵力)は大きくなるばかりであった。
中攻隊のメンツにかけて手をゆるめるわけにはならないと敵を叩くそれのみだったらしい。

8月20日は夜から21日にかけて陸上部隊が総攻撃を決行したが敵の砲火のため失敗に終わる
この頃カビエンに木更津空が到着するが中攻三コ航空隊がそろったが、兵力もそう多くなく
さほど変わりはない

何日と書いていないため不明だが8月の雷撃の話である
木更津空と寄せ集めの四空、三沢空で合計23機、台南航空隊機に守られながら、
鍋田美吉大尉指揮のもと魚雷を抱いてルンガ沖を目指す。
前日の偵察機の報告で敵飛行場は修復も終わり鉄板を敷き詰めて飛行可能であること、報告されている
陸攻隊は予備弾倉を余分に積み込み20mm(38発入り)を4個のところ6個、
7.7mm(96発入り)6個のところ8個装備、
上空に敵戦闘機なし、ゆるやかに降下し1500mからルンガに殺到し敵の高射砲がはげしい中
3つの編隊となり、弾幕がはげしい。敵30〜40隻がいるが動きは速く、敵艦船からの曳光弾が飛び交う
遼機が火を噴こうとも、わが機に弾があたっても、穴があいても、突入のみ
緊張の中、魚雷投下、必死で魚雷投下したが確認するヒマはなく、機銃を打ち続けて巡洋艦の上を飛び越す
対空砲火にさらされながら、集合場所でもあるマライタ島北方上空に向うが、右旋回すると敵飛行場上空を通過するため
本来の指示は対空砲火を避けながら左旋回であるが、鳥海機長はなるべく早くこの場から早めに離れるため、
右旋回してしまった山を越えたあたりで敵戦闘機がいないのでホットしたが真珠海に出たら
グラマンF4F3機上空から襲ってきた必死ではじめは200メートルぐらいで付いてきたが
距離6〜700メートルに近づくとF4Fは機銃を撃ってくる、7.7mmと20mmで応戦する
1時間30分の空戦で被弾はあったものの何とか逃げ切り
後で後方からきた中攻隊と合流、ラバウルに3機編隊を組んで帰還する
帰ってきた中攻隊6〜7機であった。
この日の戦果巡洋艦2隻、輸送船4大破であった。

四空は開隊当時三コ中隊27機であったが半年で40機失った
再建のため9月25日ラバウルから去った。













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