新検証・零戦の型紹介21型
零戦大百科
監修、優一郎さん、masaさん
イラスト、新たに図面引きなおし(管理者)
参考資料、皆様の協力作画等、協力大歓迎
図面等参考、写真
河口湖自動車博物館(写真撮影提供masaさん)
モデルアート社、零戦NO、242、零式艦上戦闘機パート1(454)、パート2(458)、
日本海軍の塗装とマーキング、
文林堂、傑作機、零式艦上戦闘機11-21型(NO,55)

グリーンアロー出版社 (大図解)零式艦上戦闘機

掲示版に書き込まれた記事、や本等の記事等参考に新たに検証

皆さんの御1人御1人の意見でこのページはできています、
だだ、私管理者の勘違い等がありますので間違い等見つけられたら
掲示板等でご連絡いただけたら幸いです、今後ともよろしく
三菱零式艦上戦闘機21型 特徴、性能、
空母での運用を考慮した場合、其れ迄の翼幅12mではエレベーターを使用しての
迅速な運用が難しく第67号機以降の機体の主翼々端を500mmづつ上方へ90°折り曲げられるように改良された。
第127号機以降では、高速時の補助翼操舵荷重を軽減する目的で、フラップと連動しフラップが上がった状態で機能する
補助翼後縁バランスタブが装備されたが、後に下川事故により補助翼後縁バランスタブは廃止された。
事故の原因が補助翼のマスバランス重量の不足からフラッターを起こした事が判り、
補助翼下面の翼端側に腕付のマスバランスが21型の1号機から326号機迄の全機に渡り装備される様になった。
第327号機以降では、補助翼内部のマスバランス重量を増量する事で、腕付マスバランスは廃止された。
三菱零式艦上戦闘機21型 127号機まで A6M2b
三菱零式艦上戦闘機21型 127号〜326?号機まで A6M2b
三菱零式艦上戦闘機21型 1〜326号機まで  A6M2b
補助翼下面の翼端側に腕付のマスバランス全機改修
三菱零式艦上戦闘機21型 327号機以降  A6M2b
中島零式艦上戦闘機21型  A6M2b
中島零式艦上戦闘機21型  A6M2b
補助翼後縁バランスタブ付き
零式戦闘練習機11型 標的曳航使用A6M2−K
零式戦闘練習機11型A6M2-K
零式戦闘練習機21型A6M2-K作画中
中島二式水戦作画中
21型折りたたみ構造イラストと
零戦「オヒ101」写真河口湖自動車博物館にて
撮影masaさん提供

第67号機以降の機体の主翼々端を500mmづつ上方へ90°折り曲げられるように改良された。
図解説明

空気取り入れ口、機銃発射孔周辺
参考、カ−103号
初期の11型の特徴である四角い20mm機銃の銃口カバー及び楕円形をした座席通風口に関して。

銃口カバー
20mm機銃の射撃時に措いて発射炎により銃口カバーの一部が焼損をし、
それ防止する為に11型や極初期生産の21型には銃口カバーを取り外されていた。
第237号機以降にはその対策として、20mm機銃の銃身に消炎筒が装備された。
座席通風口
楕円形の座席通風口には開閉機構が取り付けられておらず、
これによる飛行中の抵抗を減少させる目的で第227号機以降には空気取り入れ口に開閉機構が取り付けられた。
これにより空気取り入れ口の形状は、楕円形から四角形へと変更を受けている。
重心位置基準線マーキング及ステンシル

1図、重心位置基準線マーキングに関して・・・
 
重心位置の測定は機械式計測により機体を水平、迎角、俯角の3つの姿勢にした状態で台秤によって計測された。
用いられた計算式は次の通りである。
W1=主車輪部の重量kg
W2=尾車輪部の重量kg
総重量kg=W1+W2
l1=主車輪中心から主翼前縁までの水平距離m
l2=主車輪中心から尾輪中心までの水平距離m
X=主翼前縁から重心点までの水平距離m
       
         W1l1+W2(l1+l2)   
 MACに対する重心位置は主翼前縁から重心位置まで距離を次の式により求められていた。
X=A−B
 Aは基準線〜重心位置間の値  Bは基準線〜主翼前縁間の値
 零戦の重心位置基準線マーキングは、このMACの位置を目視により確認出来る様にした為に在る。
 
ステンシル、後部胴体、製造番号
3図、三菱の場合、参考

後部胴体
水平尾翼下面にある架台位置表示
「ココノセル」のマーキングは、「黒色」で
左右にステンシルされている。
製造番号
昇降舵の左下と方向舵の右側には、
ステンシルプレートと製造番号が書かれていた。
それも会社別に書き込み方が微妙に違い
三菱だとステンシルプレートと製造番号のみ、
それに対し中島はステンシルプレート、
ネーミング、製造番号が書かれている。
4図、黒の矢印の足掛け表示
3図、中島製の場合製造番号
バランスタブとバランスウエイト マーキング文字




上のイラストのBの所にウデ付のステンシル、Cの所が重錘増大の略語である重垂増大のステンシル位置。
この重錘増大とウデ付のステンシルは、赤枠の中に並列で書かれていたと推定される。
つまり135号機のフラッター事故によりエルロンのマスバランスの重量を増して改善作業を行った際、通達により5.36kgのマスバランス重量を増した機体の補助翼上面には「重錘増大」と赤枠の中に赤ペイントで記入されている事になる。
但し、腕付マスバランスが廃止された機体では当然、ウデ付のステンシルは消え「重錘増大」のステンシルのみが赤枠内に描かれてる様になる。
エルロン
フラッター事故はバランスタブとは関係無かったが、
事故以降の疑心的なパイロットには
受け入れ難く全機早急に改修された。
胴体のハッチ
胴体右側のハッチの位置決めマーキングは赤色でハッチの右側に描かれており、
押しボタンの位置は前方ハッチでは左寄り、後方のハッチでは右寄りに黒で描かれてます。
反対側の左側では、ハッチの位置決めマーキングはハッチの右側に描かれ、
押しボタンの位置は前方ハッチ、後方ハッチ共に左寄りに黒で描かれてます。
足掛の押しボタンは、中心よりやや左寄りに黒で描かれてます。
結合板 写真河口湖自動車博物館にて
撮影masaさん提供

結合板
真珠湾作戦を間近に控えた昭和16年4月16日、二階堂中尉が木更津上空で実戦に備えての
飛行訓練中に主翼が後方へねじれ上面に45°の皺が発生し主翼外板、補助翼が脱落する事故に見舞われた。
主翼外板や補助翼の脱落の原因は、後に主翼の剛性不足とフラッターが原因と判明したが、
この事故が起こる以前でも5.5G位がかかる機動を行うと容易く主翼上面に皺が発生しており、
その原因は縦通材を結合板で小骨に止める作業が手間がかかる為に縦通材と小骨(リブ)の
固定がしっかり止められていなかった為でこの為高G機動を行うと縦通材が浮き上がり外板の剛性が
下がって外板に皺が発生していた。
事故後の対策として小骨と縦通材の結合部分には結合板を使用し、
縦通材が小骨から浮き上がり主翼の剛性が低下するのを防いだ。









inserted by FC2 system